これまでに、ダイアログ・イン・ザ・ダークを体験された方々の感想です。
白い杖を一本持たされて、45分間の旅に出発。中に入って一瞬、暗闇の中で自分が分からなくなり、急に不安になる……。と、突然、「皆さん、こちらへ来てください。滝があります」。ああ、なんと心温まる声の響きだろう。真っ暗闇の中で自分を見つめ、心の中で葛藤しながら何かが見えてくる、不思議な体験でした。(主婦)
視覚という情報伝達機能を断ったとき、言葉や体を触れ合うことによって情報伝達に励もうとし、人と人とがすごく仲良くなれそうな気がしました。コミュニケーションの原点を感じた思いです。(ライター)
子どものころ、当たり前のように持っていたあの感覚が蘇りました。田舎で夜目覚めると、自分の手さえも見ることのできないあの状況。少しの恐怖となんとも言えぬワクワク感。自分の中の感覚が呼び覚まされたと思います。(銀行員)
靴をはいた上からでも、床のすべすべ具合い、葉のがさがさ、じゅうたんのふわふわがはっきり感じられる。手触りや匂いだけで花や葉っぱを感じ、いつも飲んでいるはずのワインがの香りが強く感じられたのは、感性が研ぎすまされたせい? 視覚以外からもたくさんの情報を得ているのだとわかった。(TVディレクター)
闇の中のアテンドほど頼もしい方はなく、自分の中に意識せずに持っていた視覚障害者の方々へのバリアというか距離というものを自覚して、それが尊敬とか一人の人に接する自然体になれたことに感動しました。(子供服製造販売)
満員電車では人と触れることが嫌なのに、暗闇ではなぜか手を触ったり、側にいることを感じると安心できて、人とのつながりをうれしいと思えるようになりました。こんなにあったかい気分になれたのは久しぶりです。見えたときと見えないとき、違う世界を感じることができて面白かったです。(インストラクター)
わたしはびっくりしたことがあります。なぜ、見えないのに、お茶をわたせるの? なぜ、見えないのに、バイオリンがひけるの?と思いました。(小学生)
情報機器のインターフェースに、視覚以外の感覚をうまく利用したものが作れないかと考え、ヒントをみつけに来ました。触覚、聴覚、嗅覚の有意性を身を持って感じることができ、よかったと思います。(デザイナー)
私は視覚障害児を我が子として育てていますが、まず私自身がこの体験をもっと早い時期にしておけばよかったと思いました。自分自身と対面している、思い出を辿っている、そんな空間、時間でした。(主婦)
人から発する体温を強く感じました。聞こえてくる声からその人の体格や年齢が感覚的に想像できちゃうことが、新たな発見でした。(OL)
私は医療関係の仕事をしています。知識や技術を磨くことも重要ですが、最も重要なことは心を磨くこと。思いやりの気持ち、助け合う心……。この体験にはそれがベースにあると思います(会社員)
こんなにも人の声がありがたく思えたことは、今だかってないこと。真っ暗闇の中、ただただ耳をとぎすます。途中の休憩所での飲み物はまた格別。かなり集中していたあとだけに、不思議と体が浮遊するような、そんな開放感があった。どこかに置き忘れてしまっていた感覚が、ふともどってきたような、とても貴重な体験だった。(会社員) |