導入事例
株式会社NTTドコモ
社会環境推進部 CSR担当主査 野口 美行様

社会環境推進部
CSR担当主査
野口 美行様

経営の根幹にCSRを位置づけ、策定されたCSRメッセージのなかでも重点テーマのひとつである「一人ひとりに」に基づくお客さま満足度向上の取り組みに注力されている、株式会社NTTドコモ様。社内横断的に立ちあげられているユニバーサルデザイン(以下UD)ワーキンググループの皆さまを対象に、ユニバーサルデザイン研修としてご利用いただきました。.

ふれあうのではなく、体感する。

Q. 今回、DIDの研修を導入された背景を教えてください。
当社では6,7年前よりCSRの取り組みの一環として、UDに基づいた考えを推進するワーキンググループを立ち上げ、年1回研修をおこなってきました。以前は講義型の研修をおこなっていたのですが、知識や理解が深まったとしても、記憶に残りづらく現場で活かすことが難しい。そこで2年ほど前より、より実感値として意識の高まる体験型の研修を導入しはじめたのです。

たとえばサービス介助士の体験など、身体の不自由な方とふれあうことで理解を深めるような研修をおこなってきました。そのようなときに、当社に視覚障がいをもった社員がおり、DIDの体験を勧められました。

導入前に私が体験したときの印象は、目をあけていても何も見えないということが私自身初めてで、その衝撃はとても大きいものでした。体験型といっても、以前おこなった身体の不自由な方とふれあうサービス介助士の研修とはまったく違い、見えないことを体感する、いわば視覚障がいをもった方の疑似体験に近いものがあると思いました。

Q. この研修の狙いは?
UDのワーキンググループに参加しているメンバーは、大きく分けて製品開発、サービス開発、お客さま窓口のそれぞれの部門にいます。
たとえば、製品は視覚に頼らない操作性、サービスは点字サービスや音声サービス、窓口はショップの対応やバリアフリーなど、様々な立場からUDを推進していくメンバーたちです。この体験をとおして、UDの観点はもちろんのこと、CSRの「一人ひとりに」というテーマにおいても、それぞれの分野で活かせる気づきが多くあると感じました。

コミュニケーションへの意識向上がUDにつながる

Q. 研修後の成果はいかがでしたか?
見えない世界を体験するという点においては、感覚でなんとなく理解していたことを、体感的に理解できたという声が多くありました。また、副次的な効果としては、双方向のコミュニケーションの大切さを深く認識したというメンバーが多かったですね。
ネット社会のなかで忘れがちになっていた、相手の立場を考えた発信のしかや、相手に理解してもらうには、多面的に物事を伝えるには、というとても本質的なコミュニケーションの重要性を、暗闇のエクササイズをとおして実感したようです。我々はコミュニケ-ションをツールとした会社ですから、その意識の高まりこそがUDの推進に、そして、「一人ひとりに」という発想につながっていくと感じています。

また暗闇研修のあと、視覚障がい者のアテンドスタッフの方に、当社のらくらくホンと他社のスマートフォンについて、使い勝手などについてフィードバックをもらいました。当社のらくらくホンに関しては、これまでも視覚障がいをもった方のご利用率も高く、その操作性には自信がありましたが、現在主流となりつつあるスマートフォンに関しては、我々も気づかない機能の課題点なども浮き彫りになり、そのアドバイスはとても参考になりました。

高齢化が進む現代では、加齢などにより後天的に視力を失ってしまう方も多く、今後のサービスや製品のあり方にも大きなヒントになったと思います。

そのほかには、部門を越えた連携に対しても意識は高まりました。今までメンバーが集まるのは年に2回の情報交換程度だったため、それぞれ他部門のメンバーとの交流は少ないほうでした。しかし暗闇の研修をとおしてチームワークが芽生えたという声は多く、これも予想外の成果だったと思います。

Q. 最後に、DIDの研修の今後のご利用の可能性や、他の企業様にお勧めいただける場合、どのようなグループ・シチュエーションが適していると思われますか?
今回は、視覚障がいをもった方の立場を考える限定的な目的ではありましたが、広い効果としては、コミュニケーションの大切さを考えるにはとてもよい研修だと思いました。また、当社でいえば、「伝える」仕事のプロモーションやマーケティング部門、そして多様性の理解が重要となる、プロダクト部門など部門ごとにテーマを決めるとよいと思いますね。

------------------------------------株式会社NTTドコモ
携帯電話事業を主事業とする、通信事業会社。「新しいコミュニケーション文化の世界の創造」に向けて、個人の能力を最大限に生かし、お客様に心から満足していただける、よりパーソナルなコミュニケーションの確立をめざします。